ISO 50001 に限って「国際規格」という言葉は合いません。あくまでもガイドラインとして組織が有効的に利用するか、しないか(特にグローバルにおける)で競争力に影響することがその優位性であると考えています。
ISO 50001 の大きなポイントはエネルギーの最大要因に「人間」を上げていることです。
そして、その「人間」による運用面に焦点を合わせています。
エネルギー「見える化」の重要性を「人間」が見えた中身(データやさまざまな情報)を理解し、その情報を無理なく「継続的エネルギーパフォーマンス改善」につなげる手順を融合したシステムとして捉えているところにすばらしさがあります。
私たちの経験では、ISO 50001 ガイドラインを有効利用すると謙虚な事業者は少なくとも10%のエネルギー使用を削減することができます。「うちはもう絞りつくした」と「ベストプラクティス」を宣言されている事業者にとって ISO 50001 はその「ベストプラクティス」を末永く維持する有効的なガイドラインであることは言うまでもありません。そして、そのガイドラインを利用してP-D-C-A を回すとさらに良くなっていく...ISO 50001 の主目的である「継続的エネルギーパフォーマンス改善」を実践することができるのです。
これらの優位性も「人間」がやる気にならなければ事業はうまく回りません。効果的な事業運営は「人間」というエネルギー(やる気、元気、改善志向、問題に積極対処、失敗を恐れぬ勇気などなど)をいかに発揮することがポイントになります。ISO 50001 のエッセンスは「継続的『エネルギー=人間』改善」です。これを実践するには効果的かつ実用的なマネジメントシステムが必要なのです。それが私たちが推奨する「イノベーティブなエネルギーマネジメントシステム(EnMS)」と考えています。
欧州有数のエネルギー専門学校「Leonardo Academy」がeラーニングトレーニングコースの中に「エネルギーマネージャー(エネルギー管理統括者)用トレーニング」を開催しています。本コース(英語)は世界銅協会(Copper Alliance)の欧州支部である欧州銅学会(European Copper Institute) が企画・制作し運用をスポンサーしています。トレーニング教材は弊社・EnMS-Doc アソシエーツが関わりました。トレーニング主催者は本コースが昨年2014年6月に導入されてからすでに700人以上の受講生が登録していることを高く評価しています。
本コースの内容は基礎は弊社が推し進める「ISO 50001 を有効利用するイノベーティブな EnMS 運用」コンセプトを採用しています。欧州において弊社のコンセプトが幅広く受け入れられたことに大きな意義を感じています。
本コースは欧州銅学会の援助により無料で受けることができます。9章51モジュールからなり、章単位で小テスト、そして最後にコース総括試験が用意されています。平均的に正味8時間ぐらいかかります。全コースとテストを終了すると Leonardo Academy より欧州で幅広く認められている終了証が発効されます。
エネルギー管理統括者やエネルギーマネジメント運営に携わる方はぜひ受けられることをお奨めします。また本コースは英語ですので、エネルギーマネジメントを通した英語の勉強にもなり、日本人にとってグローバル人材育成のコースでもあります。海外に事業所を展開する企業にとっては非常に役に立つトレーニングコースであることは言うまでもありません。
コースの登録と受講はこちらから:
http://www.leonardo-academy.org/course/details.php?id=222
ケース①:
認証機関会社が派遣する監査員が ISO 50001 の意図を理解せずに審査することで、被審査側が ISO 50001 について違う解釈に走らされるリスクに直面していたケースである。その上、監査員から不合理な指摘を数々受け、それが認証取得の条件になって関係者多くが多大な不必要業務を強いられてしまっていた。認証にコストがかさむのはこのことか。このケースではすでに組織が認証へ深く関与していた過程であったので、認証をとりあえず取得し、取得後に「継続的パフォーマンス改善」を目的とした真のEnMS へ軌道修正することとした。
ケース②:
ISO 50001 に適合するEnMS 導入支援コンサルティングを実施し、エネルギーレビューを通し1年で10%のエネルギー使用を下げる目標をたて全従業員へのトレーニング実施をキックオフにEnMS運用を開始した。組織はやる気のある優秀な若い人材をかかえ、最初の3か月で4%削減という勢いであった。その勢いに自信をもった社長が4か月目に ISO 50001 認証取得を決断した。その途端、目的が「継続的パフォーマンス改善」から「認証取得」に代わってしまった。そこから品質管理担当部長が介入し、EnMS運用チームを取り仕切る。独自の文書化をすすめ、リソースが全てそちらに回され、EnMS活動計画が全く無視される事態となった。最近やっとのことで認証機関を通して審査を実施し、認証取得への手続きとなった。が、優秀な人材はEnMSを見はなし、削減は4%のままになっている。これでは全く認証取得の意味がないどころこか「認証」が真のEnMS運用のバリアとなってしまう不幸なケースである。
千代田グループの誇る元来の「設計-調達-建設・計装工事」そして「運用-保守保全」のサービス力に加え、IT技術ケーパビリティを駆使したCSTは、新たなミッション「エネルギー社会インフラ事業」に取り組み成果を上げています。その対象はエネルギーユーザである事業ユニットであることに他なりません。CSTは、エネルギーユーザ(顧客)がソリューションへ投資をする前に、エネルギー効率のよい運用体制にあることが重要であることを認識しています。従って、CSTは顧客のコスト負担をかけずにエネルギーパフォーマンス改善を実現する強力なツール ISO 50001 適合型「エネルギーマネジメントシステム(EnMS)」の存在に価値を見出しています。ここが正にCSTとEnMS-Docとが厚く(熱く?)一致した接点でした。CSTはEnMS-Docの ISO 50001を活用した EnMS運用の専門性に価値を認め、EnMS-Docは、今までできなかった顧客へ技術内容を含めたソリューションを実現させるCSTの多大な総合力に協力できる機会に価値を見出しています。特にCSTからは、EnMS-Doc のコンサルティングのグローバル性と日英揃ったISO 50001 適合型ドキュメント力が鍵であるとのお言葉をいただいています。
CSTとのパートナーシップにより、日本での業務が増え、エネルギーユーザと物理的に接するサスティナビリティ事業展開が主体になると想定しています。ただし、これにより、EnMS-Doc ウェブサイトの内容が軽視されることはありません。むしろ、エネルギーユーザと物理的に接することにより、内容が充実し活発な意見交換ができることを期待しています。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
この機会に EnMS-Doc アソシエーツ会社概要を作成しました。
ご興味のある方はこちらからダウンロード下さい。(pdf版)
(日本語版)
EnMS-Doc ウェブサイトのサーバーアップグレードを敢行したことが裏目となり、アップグレードの際のデータベース移行に問題が発生し、2014年12月22日~30日の間サイトが中断する事態となってしまいました。その間ウェブサイトにアクセスできない不具合が生じてしまいました。日頃サポートいただいているビューア各位に多大なご迷惑をおかけする結果となりました。心からお詫びを申し上げます。
また、弊社 webmail も同時に中断され、お問い合わせメールアドレス「nobby@enms-doc.com」もその間受信することができない事態となりました。併せてお詫び申し上げます。弊社より返事がなくお困りの方は大変恐縮ですがお問い合わせ内容を「再送」していたきますようお願い申し上げます。
リストを見るとドイツの優勢は変わらないものの少し衰えが見え始めている感じがします。
- 組織が ISO 50001 「自己宣言」できる EnMS 運用体制を1~3か月で構築する支援業務...コンサルティング業務紹介リーフレット
- EnMS 運用管理に関わるコンサルティング業務
- EnMS モニタリング活動に関するコンサルティング業務
- EnMS 監査に関するコンサルティング業務
- EnMS 管理ドキュメント「ガイドブック + テンプレート = インワン」シリーズ」...EnMS 主要12管理ドキュメントセット紹介リーフレット
- EnMS 監査ガイドライン」...EnMS 監査ガイドラン紹介リーフレット
- EnMS 監査スコアカードスコアカードサンプルシートを見る...
- 組織の要求項目に沿った、EnMS 関連ドキュメントの企画、作成
- トップマネジメント・管理層向けワークショップ実施>
- エネルギー管理統括者/エネルギー管理企画推進者向け集中トレーニングまたはワークショップ
- 社内全員向「省エネルギー」トレーニング
- EnMS 関連 e-Learning 資料作成および講演
- 国際会議やセミナーなど、EnMS 関連イベントコーディネーション
- 「米国新規事業開拓ツアー」など、EnMS 関連 グローバル規模事業開拓ツアーコーディネーション
- EnMS 関連翻訳業務 (英語⇔日本語)
- グローバル間、EnMS 関連製品およびサービスの紹介
- EnMS 関連事業グローバル組織間連携業務
- EnMS 関連グローバル事業営業業務
「ドキュメントメニュー」ページへ
従って、要求項目はプラス志向の実用性に富んだ内容になっており、要求項目を反映すれば、確実にサスティナビリティ事業展開を優位に進められることを経営者は認識するはずです。その要求項目を事業運用上有利に展開することを確実にし、確立した体制と運用レベルを確実に維持するには、最低の文書化が必要となります。ISO 50001 の要求項目ごとに中身を吟味すると必ず項目毎に関連する文書の必要性が存在することがわかります。その一覧表「ISO 50001 要求事項の適合に対応する文書(ドキュメント)」を作成しました。 ご興味がある方はぜひダウンロードして見て下さい。
「ISO 50001 要求事項の適合に対応する文書(ドキュメント)」一覧表
ダウンロード
一覧表の内容をまとめると、ISO 50001適合するために12の主要管理文書が重要であることが一目瞭然となります。
EnMS-Doc が「M333J セットメニュー #101,『全12主要管理文書』」を提供している背景はそこにあります。
ISO 50001 の最も優れている点は、必要な管理文書を構築すると EnMS 運用に関わる既存ドキュメント類、手順書、日誌、データ類や省エネ法関連文書などが ISO 50001 適合ドキュメントに格上げされるところにあります。
EnMS-Docは、グローバル視点なしでは語れない「持続可能な事業展開」を後押しするISO 50001 国際規格が生み出す利点をなかなか活用しきれない日本国内のエネルギーユーザへ、参考としてドイツ連邦環境庁がドイツ国内のみならず欧州そして世界へ発信するメッセージを紹介したいと思います。 どのようにドイツが環境およびエネルギーパフォーマンス改善へ取組み、どのように一般市民へコミュニケーションし、政府・一般市民とのチームワークを重視する姿勢は、ISO 50001 認証を押し付ける意図が全くない中、ドイツのエネルギーユーザがISO 50001 認証へ
動く理由が見えてきます。
ドイツ連邦環境庁(UmweltBundesAmt=UBA)日本語版ドイツページへすすむ
ドイツ連邦環境局(German Federal Environment Agency)が発行しているリストで、こちらを訪問していただくと、そのリストファイル(pdf)がダウンロードできます。
このファイルは定期的に更新されており、最新版は、2013年3月のもので、ISO 50001 認証状況を最もタイムリーに開示している資料と考えています。EnMS-Doc では、1月バージョンと最新の3月バージョンをエクセルに変換し、データの並べ替えをした独自の解析をして見ました。(エクセル版をご希望の方はこちらから)