それは日本企業がそれほど得意としないマネジメント運用の文書化です。省エネ法「管理標準」と ISO 50001 「管理標準」を統合したエネルギーマネジメントシステム運用に必要な文書化の構図を以下に示します。
エネルギーマネジメントシステム運用文書化の構図でおわかりのように、省エネ法「管理標準」の要求事項下では、すでに必要な手順書および記録文書類が完備されているはずです。ISO 50001 適合性をブレンドするには、経営層(トップマネジメント)および(2010年度改正省エネ法で指名を義務付けた)エネルギー管理統括者が先頭に立って管理する、エネルギーパフォーマンス改善(省エネ)によるサスティナビリティ事業展開を目的とするEnMS運用の施行に必要な管理文書に集約されます。 ISO 50001 の特長は、『P』計画(エネルギー使用状況把握(エネルギーレビュー)に基づいた活動計画の展開);その計画に沿った活動の『D』実施、活動内容の評価、レビュー、見直し『C』チェック、『A』改善行動の実行といった『PDCA』を取り入れた全員参加をベースとした実用的かつ効果的なエネルギーマネジメントを運用するガイドラインです。
その実用性を発揮する要因は、以下の通りです:
- トップによるEnMS運用実施宣言と指導性
- エネルギー方針の確立
- EnMS 運用組織の設立
- 組織に合ったエネルギーマネジメント運用のためのルールづくり(管理標準)
- エネルギーレビューの実施
- エネルギーパフォーマンス指標(EnPI)の特定とEnPIを単位とするペースライン、目標設定
- エネルギーパフォーマンス改善(ECO)項目の抽出」「目標を取り入れ、(ECO)項目によるエネルギーパフォーマンス改善を主体とした活動計画の確立と実施
- エネルギーモニタリングと収集データによる改善行動
- 技術・運用面の問題解決を含めた継続的改善活動
- 従業員の能力向上」「サスティナビリティ活動コミュニケーション
- 外部監査に勝る有効的な内部監査の計画の実施」「法令その他規定を遵守する仕組み
- 効率よいEnMS運用を確実にするための調達先との協力関係
- 優秀なマネジメント運用を継続する文書化
上記の要因を吟味すると、全ての面で、その要因をサポートする文書が必要であることがおわかりいただけるでしょう。事業にとって結果を出すEnMS運用を実施するには、泣いても笑っても最低の文書化が必要となります。ISO 50001 の要求項目ごとに中身を吟味すると必ず項目毎に関連する文書の必要性が存在することがわかります。
その一覧表「ISO 50001 要求事項の適合に対応する文書(ドキュメント)」を作成しましたので、ご興味がある方はぜひダウンロードして見て下さい。
「ISO 50001 要求事項の適合に対応する文書(ドキュメント)」一覧表
ダウンロード
一覧表の内容をまとめると、ISO 50001適合するために12の主要管理文書が重要であることが一目瞭然となります。逆に、「12の主要管理文書が確立されていない」それはサスティナビリティ(CSR)の観点から致命傷になりかねません。ISO50001に取り組まないリスクがいかに大きなものかをトップマネジメントは早くから認識しなければなりません。
EnMS-Doc アソシエーツが「M333J セットメニュー #101,『全12主要管理文書』」を提供している背景はそこにあります。
「M333J セットメニュー #101,『全12主要管理文書』」
提供する12管理文書は完成度が高く、エネルギーユーザ企業がすすめるEnMS運用へそのまま取り入れ、不必要な個所を削除するだけで組織に合ったISO 50001適合文書化が実現します。さらに、EnMS 管理標準は、省エネ法管理標準が採用する判断基準を取り込んでいますので、既存で利用されている運用・運転手順書や記録文書がそのままISO 50001文書として生きてきます。ぜひご利用下さい。